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8E スマートホーム

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8E スマートホーム

8E-1: 疎に配置された赤外線時間センサを用いた住宅内人物移動推定

疎に配置された赤外線時間センサを用いた住宅内人物移動推定

建物内にセンサを配置したスマートホームやスマートオフィスにおいて,人の存在あるいは人の移動を検出することで入退室情報の取得や位置推定を行い,ログの生成や室内灯の制御などを実現している.従来研究における人の移動検出方法として,RFIDなどのタグを用いる手法が提案されているが,家庭などで移動推定のために部屋間を移動するたびにタグをかざす作業はユーザの負担になる.人がデバイスを保持しない例として,環境設置型カメラによる画像認識処理を用いる方法が存在するが,人の移動を追うには環境内に至る所にカメラを設置しなければならず設置コストが高く,また必要以上の情報を取得してしまうためプライバシの面で適さない.本研究では照明制御などを目的として既に多くの環境で設置されている赤外線人感センサを利用して,家庭内における住人の移動推定を行う.本研究で想定している赤外線センサの密度は一般的な天井照明と同程度(5m2/sensor)で,センシング領域に死角がある疎な環境である.提案手法で得られる住人の移動情報を利用することで,家電の効率的な制御や予測制御が実現できる.

8E-2: 携帯型加速度・照度センサによる部屋からの退出推定手法

携帯型加速度・照度センサによる部屋からの退出推定手法

現在,オフィス内などでの入館証・社員証などは,そのほとんどがICカードでの運用が主流となっている.ICカードによる入退出認証の場合,入口の壁などに専用のカードリーダー等を設置して行うことが一般的である.しかし現実にはオフィスでは入室時のみしか認証を行わないケースが多く,その場合,その部屋に入室したことは判断できても,その後いつ部屋から退出したかを知ることはできない.しかし,退出時にもカードリーダーを利用するとなると人間の手間も増えることになり面倒である.さらに,カードリーダーや空調,照明などのスイッチ等を壁に多く取り付けるような行為は,コストも多くかかり,景観を損なうことにもつながる.そこで我々は,携帯情報端末に搭載された加速度センサおよび照度センサから得たデータを使用し,人の退室を判断する手法を提案する.今回我々は,部屋からの退出時に起こる周囲の環境変化および,退室者の行動情報から,退出を判定できるかどうかの実験を行った.人間は基本的に,止まっている状態では退室行動を行えないと考えられる.提案手法は,加速度データから取り出した特徴量から歩行のデータのみを判別して抽出し,そのデータの中で照度の特徴量を見てさらに退室のデータを判別するというものである.提案手法を用いて機械学習を行った結果,被験者でデータを区別した場合の判別結果が87.60%という結果となり,もっとも高い結果であった.

8E-3: スマートホームにおける複数のセンシングデータに基づいた生活行動データ抽出システムの提案

スマートホームにおける複数のセンシングデータに基づいた生活行動データ抽出システムの提案

本稿では,スマートホームにおいて取得したセンサデータを用いて機械学習により居住者の生活行動を識別するシステムを提案する.行動認識に関する研究は多数行われているが,多数のセンサを使用したものや,特殊なカメラを必要とするものなど,導入コストの高さや住人のプライバシーの侵害などが課題として残っている.また,加速度センサを用いた行動認識の研究では,歩く,走るなどというユーザの動きに基づいた行動しか認識できず,家庭内での多様な生活行動の認識は困難である.そこで本研究では家庭内における基本的な生活行動を網羅する20種類の行動を認識の対象とし,今後普及するであろう消費電力センサと位置情報のみを用いることで,導入コストを抑え,カメラによるプライバシーの侵害を回避する行動認識システムを開発する.機械学習に用いる訓練データは,著者らが以前より開発している生活行動ラベリングツールを用いて取得する.評価実験として,料理,食事,読書,テレビ視聴,食器洗い,及びその他の行動を対象としてSVMを用いて識別モデルを構築したところ,平均85.05%の適合率で行動を識別することができた.

8E-4: 気体情報の時系列解析による集合施設の生活環境・活動状況推測システム

気体情報の時系列解析による集合施設の生活環境・活動状況推測システム

アブストラクト非公開

8E-5: 各種センサを用いた家庭内行動と電力消費量の関係の分析

各種センサを用いた家庭内行動と電力消費量の関係の分析

近年,世界規模でのエネルギー消費量の増加が問題となっており,一般家庭内においても電力消費量削減の必要性が高まっている. そこで,我々は家庭内の住人の行動に着目した消費電力量の削減を目標としている. 本論文では,家庭内の消費電力量と関係の深い住人の行動,及び,家庭内の環境を計測するセンサの種類を検出する手法を提案する. 本手法は家庭内の電力データ,住人の行動データ,センサデータの3つのデータからそれぞれの確率を計算し, その確率を用いて,電力と行動間,及び,電力とセンサ間の相互情報量を求める. また,本手法を実際の3つの家庭で計測した,住人の行動,電力,各種センサのデータに適用した結果, 消費電力量との関係が深い行動は「こたつを使う」「パソコンを使う」「テレビを見る」「外出する」「睡眠をとる」であることがわかった. また,消費電力量との関係が深い家庭内の要因は「音」と「照度」であることが分かった.
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