Back

7E 無線モバイルネットワーク

Option

7E 無線モバイルネットワーク

7E-1: マルチチャネル無線LANにおけるMACレベルブロードキャストスループットの向上手法

マルチチャネル無線LANにおけるMACレベルブロードキャストスループットの向上手法

マルチチャネル無線LANシステムでは隣接する複数の送受信ペアがお互いに干渉を及ぼさないようにそれぞれ異なるチャネルをMACプロトコルが割り当てる. その場合,同一時間にできる限り多くの送受信ペアに異なるチャネルに割り当てることで,ユニキャストトラフィックにおける資源利用効率は高くなる.しかしながら,そのような状況下では,ある送信端末に任意の時刻で着目した場合に同端末の周辺端末が自身と異なるチャネルを選択している確率が高くなることで,ブロードキャストを行った場合の受信成功率は低下する.これに対してB-MACでは,ブロードキャスト送信端末から広範囲の端末に対してブロードキャストの開始を宣言し,その後一定時間待機を行う手法をマルチチャネル無線LANシステムにおけるブロードキャスト方式として提案しているが,同手法を採用すれば送信オーバヘッドの増大を招いてしまう.そこで本稿では,これを改善するために受信側の準備完了状態をパルス信号により返信させることで,受信側の受信準備が完了していると確認できた場合には,送信開始時間を短縮することでオーバヘッドを削減する手法を提案する.また,同手法の有効性を計算機シミュレーションによって評価した結果を報告する.

7E-2: ソーシャルネットワークの接続関係でリンクを構成するWi-Fiアドホックネットワークアーキテクチャの提案

ソーシャルネットワークの接続関係でリンクを構成するWi-Fiアドホックネットワークアーキテクチャの提案

近年,テザリングやモバイルルータなどの移動無線ノードの普及および Wi-Fi ダイレクトを用いた仮想マルチホップ 網の構成技術などにより,マルチホップネットワークの実現性が高まってきた.また,Facebook や twitter といった ツールの充実により,ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)へのユーザの意識が高まっている.これらSNS でのやり取りのデータから,友人関係の親密度は数値化することができ,ユーザ自身よりもコンピュータのほうが友人関係を把握できているともいえる.こうした背景から,本研究では,ユーザ間の友人関係のネットワークを効果的 に活用することにより,あるエリア内のユーザの通信可能性を高め,満足度を高めることを目標とする.実際に,友人関係の親密度の値を用いて,直接の知り合いでなくともデータ転送することを可能としたときについて評価をおこない,エリア内でネットワークに接続可能なユーザの割合を高めることができることを示す.ソーシャルネットワークを用いたマルチホップネットワーク構築の提案と最適化のためのフレームワークをつくった.

7E-3: メッシュネットワークでの巡回型探索のためのGMRP(center of Gravity Multicast Routing Protocol)

メッシュネットワークでの巡回型探索のためのGMRP(center of Gravity Multicast Routing Protocol)

現在,無線メッシュネットワークのマルチキャストルーティングプロトコルとして数多くのプロトコルが提案されている.しかしいずれのプロトコルもマルチキャストグループの変更に伴うトポロジーの再構築には制御パケットのフラッディングが必要であり,頻繁な変更に対し効率的に再構築するのは難しい.本論文では,無線メッシュネットワークにおいて,ユーザの要求毎に探索ノード集合が変化しても,それらのノードを一筆書き的に巡回する経路を自律分散かつ一意に決定できる方式(GMRP: center of Gravity Multicast Routing Protocol)を提案し,従来手法MAODV(Multicast Ad-hoc On-demand Distance Vector)と比較,評価する.

7E-4: バースト性待ち行列モデルにおける形態分析の評価手法と公衆無線回線の最適配置の提案

バースト性待ち行列モデルにおける形態分析の評価手法と公衆無線回線の最適配置の提案

スマートフォンユーザは,自身の利用場所や電波状況に応じてサーバである公衆通信回線または公衆無線LANに接続を要求し,スマートフォン向けのサービスを利用している.各ユーザはどちらに接続を要求しても同様のサービスを利用することができるため,呼である接続要求数が集中することで,呼の到着間隔が急激に増大するバースト性を有する傾向にある. このような状況に対して,サービス提供者である通信キャリアは,初期配置や施設管理・維持のためのコストを勘案した上で,ユーザが満足する平均応答時間や回線ブロック率などを満足するように公衆回線とWi-Fi設備をバランス良く配置する必要がある. 本研究ではこの配置問題を解決するために,先ず,公衆回線とWi-Fiを併用するシステムをVCHS(Various Customers, Heterogeneous Servers)待ち行列モデルを利用したバースト性VCHS待ち行列モデルと表現する.次に,このモデルの性能評価特性の近似曲線を,線形計画問題における応答曲面として利用し,配置問題を解決する手法を提案する. 最後に,ネットワーク指標QoEを導入し,ユーザの視点に基づいた配置数はどれほどとなるかを求める.
Close