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2F 情報共有とコミュニケーション

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2F 情報共有とコミュニケーション

2F-1: 実生活ツイートに対する局面推定の精度向上に関する検討

実生活ツイートに対する局面推定の精度向上に関する検討

身近な出来事や関心事を投稿し共有する Twitter 上には,食事や交通,災害など,様々な生活の局 面で有益なツイートが数多く投稿されている.著者らは,未知のツイートに適切な複数の局面を付与でき る階層的推定法を提案している.階層的推定法は,教師なし学習として知られる LDA を用いて,大量ツ イートからトピックを抽出する第一段階と,少量の訓練データを用いてトピックと局面の関連度を算出し, 対応関係を構築する第二段階からなる.本論文では,対応付くトピックが競合する局面で推定精度が低下 する問題を解決するため,新たな関連度の算出方法を提案する.関連度を各トピックで正規化することで, トピックが強く結びつく局面を同定し,局面に対応付くトピックの競合を防ぐ.トピック側で正規化した 関連度を,更に局面側で正規化することで,局面から見て強く結びつくトピックを同定する.収集した大 量のツイートを用いた評価実験を行った結果,これまで推定精度が低かった局面も適切に推定でき,全て の局面における F 値の平均も向上できることを明らかにした.

2F-2: 観光予定者のためのパノラマ画像を介した情報共有システムの提案

観光予定者のためのパノラマ画像を介した情報共有システムの提案

観光利用を想定した,パノラマ画像を用いたコンテンツ作成支援システム「フォトリート」の開発を行った. 観光地への興味・関心を喚起させるため,観光地に関する情報を共有する機能を開発した. 本稿の知見は以下の2点にまとめられる. (1)フォトリートは写真として,具体的な情報を提供することで利用者が目的地までの道のりを調べる上での安心感を与える. (2)インターネット検索に慣れた利用者はフォトリートよりもインターネット検索を好むが,自分で調べた行程の確認にフォトリートの利用が有用である.

2F-3: 地域間の文化差事例収集システムの提案

地域間の文化差事例収集システムの提案

日常のコミュニケーションにおいて,同一の単語を用いて会話をしている場合でも,自分の地域の文化や相手の地域の文化の違い(地域間の文化差)について十分に理解していないために,誤解が生じる可能性がある.現在,地域間の文化差の有無の判断は,人が行う必要があるが,その判断には自分および相手の出身地域や生活してきた地域に関する十分な知識が必要となるため,容易ではない.そこで我々は,地域間の文化差事例収集システムの構築を考えている.本稿では,地域間の文化差事例収集システムについて検討するために,クラウドソーシングおよびWeb検索を利用し,地域間の文化差事例収集を行った.

2F-4: 意見や意図の伝わりやすさに重点をおいた発想一貫支援システムの開発

意見や意図の伝わりやすさに重点をおいた発想一貫支援システムの開発

情報の共有や整理等を行なう方法として発想法が広く活用されている.複数人で発想法を実施する場合,各人の出すアイデアの意味や意図が他人により正確に伝わることが成功への一つの鍵であると考える.そこで,他人にも理解しやすい具体的なアイデア出しの支援をはじめ,図解化や文章化機能を特徴とした発想一貫支援システムを考案した.

2F-5: オンラインストレージに基づくSNSシステム

オンラインストレージに基づくSNSシステム

近年SNS(Social Networking Service)が普及している.SNSの新たな実現形態として,オンラインストレージサービスを利用したFrenzyが提案されている.Frenzyでは端末間で同期したファイルをSNSコンテンツとして扱うことでSNSを実現している.このため,端末に蓄積したコンテンツをそのまま共有できること,端末アプリケーションからSNSコンテンツに自由にアクセスできることが利点である.ただし,グループメンバー以外とのコミュニケーションができないことや,グループの管理をオンラインストレージ側で行う必要があることから,やりとりできる相手が固定的になるという課題があった.これに対して若井らのSNSシステムは,ユーザ間で共有するフォルダの構造について,SNSに特化したセマンティクスを定義することで,SNSシステム側からのフレンド関係の拡張を可能にしている.ただし,扱えるのはフレンド関係のみでユーザのグループには対応していなかった.本研究では,フレンド関係とグループに対応し,ユーザコミュニティの拡張性を持つオンラインストレージベースのSNSシステムを提案する.
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